自分の問題点とは?医療人の悩みを解消しよう
こんにちは。
今回は、問題点についてお話しします。
問題点とは
問題点とは、『問題+点』で成り立つ言葉です。
問題とは、解を求める問いのことです。(”点”は説明不要ですよね。)
つまり、”先”に進むにあたって未解決な物事のことを、問題点と呼びます。
この定義はとても大切です。理由は、”一般的な物事とズレていることが問題点である”わけではないということを意識すべきだからです。
普通はこうする、みんなはこうやっている、という言い分は、常に全員の”先”が同じである場合だけ成立します。
しかし、同一の方向に絶対に進むべきであるということは、ほとんどの場合においてありません。
同一でない”先”とは、自分自身の目標や指針、つまりビジョンを指します。
ビジョンについては、以下のページで深堀しています。
上記より、ビジョンの達成にあたって障壁となる未解決な物事のことを、問題点と呼ぶ、と言い換えられますね。
一般的なズレを問題点としてはダメな理由
先ほども言いましたが、普通はこうする、みんなはこうやっている、という言い分は、的を射ていません。
例えば、『ある商品の販売価格が安い』という状態があるとします。
売上を増加させるためには、価格のみに着目する場合、これを上げる必要があるでしょう。
そういった意味では、売上を増加させるためには価格を上げることが普通だから、価格を上げるべき、という論理が成立します。
しかしその会社が、安い商品を販売することでお客さんに満足してもらいたい、と考えている場合どうでしょうか。
この場合は、価格を上げることでビジョンと相反してしまいます。
また、このビジョンがお客さんに伝わっていて、それによって現在の売上が成立している場合、価格を上げることでむしろ売上が低下してしまうかもしれません。
価格については、ビジョンとして位置することが少ないため、基本的には上げられればどこの会社にとっても理想的なのでしょう。
しかし、一概にその状態がダメで問題点であるとするにはやや根拠に乏しく、一貫性のない解決をしてしまう可能性があるのです。
問題点の一例
例を挙げていきましょう。
『自分は仕事が遅いから、人より早く動かなければいけない。』と考える人がいます。
もし、『多くの患者さんに、早く動いて対応を行うこと』がビジョンなのであれば、上記の『人より動作が遅いこと』が問題点となります。
しかし、『人数は少なくてもひとりひとりの患者さんに、時間をかけて丁寧に対応を行うこと』がビジョンなのであれば、これが問題点とはならないかもしれません。
作業のムダが多かったり、必要以上に時間をかけていたりする場合はそれを解消する必要があるかもしれませんが、それはムダが明確な場合のみです。
自分の仕事を振り返ってみましょう。仕事が遅いのは、丁寧な対応が原因ではありませんか?そして、自身のビジョンは、丁寧な対応で付加価値の高い医療を提供したい、といったものではありませんか?
後者のビジョンを持つ人にとっては、早く動かなければいけない環境そのものが、問題点ともいえるのかもしれません。
このように、ビジョンと照らし合わせて自身の行動を固めることで、自分にとっての本当の問題点が見えてくるのです。
対応策の立て方
さて、ここまで考えると、問題点への対応策の立て方についても、考え方が同じだとわかります。
いかに自分のビジョンに近づけるか、を基軸に対応を考えていくべきだということです。
それをもとに環境分析を行うことで、より最適化されたアプローチができるようになります。
環境分析については以下のページで解説しています。
まとめ
今回は問題点についてお話ししました。
気にも留めないような単語ですが、意味を理解して考えてみると、悩みを解決するきっかけの単語でもあります。
是非、今一度自分の問題点を整理し、よりよい医療を提供されることを願っています。
中小企業診断修得者、診療放射線技師、簿記2級の資格を保有。医療現場での経験と、経営や会計の知識を活かし、目まぐるしく変わる医療現場における意思決定の支えとなれるよう尽力します。